山水蒙が恋愛について出ると、「この恋はうまくいかないのだろうか」と不安になる人もいるでしょう。山水蒙には、まだ物事がよく分かっていないことや、経験が足りず、先を見通しにくい状態という意味があります。しかし、それだけで恋愛そのものが悪いと決める必要はありません。
むしろ山水蒙では、「分からないのに、分かったつもりになっていないか」が重要になります。相手の気持ちが見えない、二人の関係がどこへ向かうか分からない、なぜ相手がそのような態度を取るのか理解できない。そうした状況で、自分の不安や期待だけを根拠に答えを決めてしまえば、判断を誤りやすくなります。
山水蒙の恋愛では、すぐに結論を出すことより、まず何が分かっていて、何が分かっていないのかを整理することが大切です。
あなたが、状況を的確に把握しているのかどうか?的確に把握することの方が重要で、結論を、早く導くことが大切なのではない。あくまであなたが正しい客観的な状況を把握した上で考えなければならないと言うことを教えています。
目次
山水蒙の恋愛は「まだ分からない」が出発点
未熟さと見通しの悪さを表す
山水蒙の「蒙」には、まだ十分に知識や経験が備わっていない状態という意味があります。恋愛に当てはめるなら、二人の関係が成熟していなかったり、相手について知っているつもりでも、実際には表面的な部分しか見えていなかったりする状態です。
恋愛では、関係が始まったばかりの時ほど、相手の一つの言葉や態度を大きく受け取りやすくなります。返信が早ければ好かれていると思い、少し遅ければ嫌われたのではないかと不安になる。しかし、それだけで相手の本当の気持ちや関係の将来を判断することはできません。
山水蒙は、そうした「まだ材料が足りない状態」を示していると考えることができます。分からないものを無理に判断しようとするより、まず自分がどの程度の情報を持っているのかを確認する必要があります。
先が見えないことと脈なしは同じではない
先が見えない恋は不安です。しかし、先が見えないことと、可能性がないことは同じではありません。
相手との関係が浅ければ、相手自身もまだ自分の気持ちをはっきり決めていないことがあります。友人なのか、恋愛対象なのか、自分でも整理できていないこともあるでしょう。
逆に、こちらが「きっと好かれている」と思い込むことも危険です。山水蒙では、良い方向にも悪い方向にも決めつけすぎないことが大切です。
山水蒙は、濃霧に包まれて、何もわからない。何も見えないと言う状況であって、悪い方向に行っている。良い方向に行かないと言う判断とは違います。だから、今はどこにいてどういう状態なのかそれをちゃんと把握してからいろいろ判断する。
自分が何もわかっていないのだと言うことをちゃんと理解して、その上で判断することが1番重要なことです。
なぜ恋愛で判断を誤りやすいのか
相手について知らないことが多い
恋愛では、好きになるほど相手について知りたいと思います。しかし、知りたい気持ちが強くなるほど、まだ知らない部分まで自分の想像で補ってしまうことがあります。
例えば、優しい人だから誠実な恋愛をするだろう、仕事ができるから結婚生活もしっかりしているだろう、と考えることがあります。しかし、人の一部分から他のすべてを推測することはできません。
山水蒙では、相手を評価する前に、「自分はこの人について本当はどこまで知っているのか」を確認する必要があります。表面的に見えている性格と、実際に長く関わった時に見える姿が同じとは限りません。
不安になると想像を事実だと思いやすい
不安が強くなると、人は空白をそのままにしておくことが難しくなります。連絡が来なければ「嫌われたのではないか」と考え、相手が少し優しくすれば「自分に好意があるに違いない」と思う。どちらも、確認された事実ではなく推測です。
山水蒙が恋愛で出た時には、自分が感じていることと、実際に確認できていることを分けて考えることが重要になります。
あなたが相手のことについて知らない事は、あなたが思っているほど少なくは無い。あなたは相手のことをほぼ知らないと思っていい。それを、受け入れずに、自分は相手をよく理解していると思って判断を下す時、あなたの判断は大きく外れることになります。
「童蒙我を求む」から恋愛を読む
分からない時はまず知ろうとする
山水蒙の卦辞には「童蒙我を求む」という言葉があります。分からない側が、教えてもらおうとして自ら求めてくるという意味です。
恋愛に置き換えるなら、分からないことがある時には、勝手に答えを作るのではなく、知ろうとすることが大切だと読むことができます。
相手がどのような価値観を持っているのか、何を大切にしているのか、恋愛に何を求めているのか。そうしたことは、実際に話したり、時間をかけて関わったりしなければ分かりません。
「知る」ということは、相手を質問攻めにすることではありません。会話や行動の積み重ねの中で、少しずつ相手への理解を深めていくことです。その過程で、自分自身についても相手に知ってもらう必要があります。
自分の答えを相手へ押しつけない
「私はこれだけ好きなのだから、相手も同じように思っているはずだ」と考えてしまうと、自分の気持ちを相手の気持ちとして扱うことになります。反対に、「どうせ相手は私に興味がない」と決めつけてしまうことも同じです。
山水蒙では、自分が分からないものを、無理に分かった形にしないことが重要です。恋愛の答えは、自分一人の頭の中だけで完成させるものではありません。
分からないことを分からないまま認めることは、不安を伴います。しかし、その不確実さに耐えながら現実を確認していくことが、山水蒙における学びにつながります。
山水蒙で確認したい判断軸
実際の相手の言動を見ているか
相手の気持ちは完全には分かりませんが、行動は見ることができます。相手から話しかけてくるのか、連絡が続くのか、時間を作ろうとしてくれるのか、困った時に支えてくれるのか。こうした現実の積み重ねは、頭の中の想像よりも判断材料になります。
一度だけの優しさや、一度だけの返信の遅さではなく、ある程度の時間の中でどのような行動が繰り返されているかを見ることが大切です。
思い込みと事実を分けているか
「返信が遅い」は事実かもしれません。しかし、「返信が遅いから嫌われている」は解釈です。「二人で食事をした」は事実ですが、「二人で食事をしたから恋愛感情がある」は推測です。
この二つを分けるだけでも、恋愛の判断はかなり冷静になります。自分が何を見たのか、その事実について自分がどのような意味を付けたのかを分けて考えることで、思い込みに気づきやすくなります。
関係に成長があるか
山水蒙では、未熟であること自体より、未熟な状態から何も学ばないことの方が問題です。
以前より会話が深くなっているか、誤解した時に話し合えるようになったか、互いについて少しずつ理解が増えているか。関係が成長しているなら、まだ完成していなくても意味があります。
山水蒙の卦は、恋愛において分からないことがあったら、理解しようとすることが必要だと教えています。事実と判断は別のことなので、連絡の返信が遅いことと、あなたを嫌いである事は、あなたの判断が強く入っていて、ちゃんと客観的に事実を見られていません。
加えて、その現状理解を踏まえて、相互の関係がお互い用向き合って成長しているかと言うことも非常に重要だと思います。
山水蒙が出た時に避けたいこと
早すぎる結論
まだ相手を十分に知らない段階で、「この人と結婚する」「絶対にうまくいかない」と決めてしまえば、現実を見る余地がなくなります。
恋愛では気持ちが動くため、早く答えを知りたくなります。しかし山水蒙の時には、答えを急ぐことそのものが判断を曇らせる場合があります。
すぐに結論を出さないということは、何もしないことではありません。今分かっていることを整理し、相手との関係の中で新しい情報を得ながら判断材料を増やしていくことです。
同じ問いを何度も繰り返す
山水蒙には「初筮は告ぐ。再三すれば瀆る」という重要な言葉があります。
恋愛で不安になると、同じ質問を何度も占いたくなることがあります。しかし、最初の答えを受け止めず、自分が望む答えが出るまで何度も問い直せば、かえって何を信じればよいのか分からなくなります。
大切なのは、答えを増やすことではなく、最初に示された問題を一度きちんと考えることです。
答えを詳しくいろんなことを知った上で、検討を充分にし判断した後に、その判断をした後に、出した答えを充分、実践することの方が大切なことです。考えあぐねて、実践がおろそかになる事は1歩も前に進めないことになります。
まとめ|山水蒙の恋愛は「分からないこと」から学び始める
山水蒙が恋愛で出た時、最初に考えたいのは「この恋は成功するか失敗するか」だけではありません。
自分は相手について何を知っていて、何を知らないのか。自分の不安や期待を事実だと思い込んでいないか。二人の関係は少しずつでも成長しているか。こうしたことを一つずつ確認する方が、この卦の意味に合っています。
山水蒙は、分からないことを恥じる卦ではありません。分からない状態から学び、理解を深めていく卦です。
恋愛も同じです。最初からすべてが分かる関係はありません。大切なのは、分からないことを決めつけで埋めるのではなく、相手と関わりながら少しずつ答えを確かめていくことです。
山水蒙の卦は濃霧の中にいると言うような、状態だと言われます。まずは、自分が何を知らないかをちゃんと把握して、それを全部知ろうとする努力が求められます。
その後、少しずつでも現状を良くしようとすることが重要でしょう。何も、まだ未熟だからといって恥ずかしいことなど、何もないただ成長しようとする意志が大切なのです。
先が見えない時に必要なのは、見えない未来を無理に決めつけることではありません。現在の事実を一つずつ確認し、自分の思い込みと現実を分け、相手について学びながら関係の変化を見ることです。
分からないことを認められれば、そこで初めて知ることができます。そして、知ろうとする姿勢を持ち続けるなら、今はまだ未熟な関係であっても、そこから成長していく余地があります。
