アフィリエイト広告を利用しています。
こんにちは！みんな寒さに負けないように、高垣です。
この記事を読んで頂きありがとうございます。
今日は
「風天小畜（ふうてんしょうちく）の卦 完全解説」
について私なりの見解を書いてみたいと思います。
風天小畜は「小さく畜える」という意味を持つ卦で、焦らずに力を蓄える時期を表しています。この記事では、易経の基礎知識がない方でも理解できるよう、丁寧に解説していきます。
基本的な卦の性質
風天小畜は易経64卦の第9番目の卦です。上卦が巽（風）、下卦が乾（天）という組み合わせで構成されています。
この卦の基本的な性質を理解するには、まず「小畜」という言葉の意味を知る必要があります。「小畜」とは「小さく畜える」という意味で、大きな力を蓄えるのではなく、コツコツと少しずつ力を貯めていく状況を表しています。
日常生活に例えると、大きな目標に向かって一歩ずつ準備を進めている状態です。例えば、高校生が大学受験に向けて毎日少しずつ勉強を積み重ねたり、主婦が家計の節約のために日々の小さな工夫を続けたりする状況と似ています。
この卦が出た時は、今すぐに大きな成果を求めるのではなく、地道な努力を続けることが重要であることを教えています。急いで結果を出そうとすると、かえって失敗する可能性が高いのです。
象徴的意味と構造
風天小畜の構造を詳しく見てみましょう。
上卦の巽（風）は柔軟性、順応性、浸透力を象徴します。風は目に見えませんが、確実にその影響を及ぼします。また、風は障害物があると迂回して進むという特性も持っています。
下卦の乾（天）は剛健さ、積極性、創造力を象徴します。天の力は強大ですが、この卦では上に柔らかい風があることで、その力が一時的に抑制されている状態です。
この組み合わせが示すのは、強い力（天）が柔軟な方法（風）によって少しずつ蓄えられている状況です。まるで、強風が吹き荒れるのではなく、そよ風が継続的に吹いているような状態です。
現代的に表現すると、能力はあるけれども、今はそれを全力で発揮する時期ではなく、機会を待ちながら準備を整える時期ということになります。
卦辞の詳細解釈
風天小畜の卦辞は「小畜。亨。密雲不雨。自我西郊。」です。
「小畜。亨。」の部分は、「小さく畜えることは、やがて通じる（成功する）」という意味です。今は小さな積み重ねかもしれませんが、それが最終的には大きな成功につながることを示しています。
「密雲不雨。自我西郊。」の部分は、「密な雲があるが雨は降らない。我が西の郊外から来る」という意味です。これは雲は厚く集まっているものの、まだ雨として降り注ぐ時期ではないことを象徴しています。
この表現が教えているのは、準備は整いつつあるが、まだ実際の成果が現れる時期ではないということです。雲が集まっているように、条件は揃い始めているのですが、実際に雨（成果）が降るまでには、もう少し時間が必要なのです。
日常生活で言えば、試験勉強をコツコツ続けている学生が、知識は蓄積されているものの、まだテストで結果を出すまでには至っていない状況と似ています。
象辞の深意
象辞では「風行天上、小畜。君子以懿文德。」と記されています。
「風行天上」とは、風が天の上を行くという意味で、風天小畜の卦象を直接的に表現しています。天の強大な力の上を風が軽やかに流れる様子を描いています。
「君子以懿文德」は、「君子はこれによって文徳を美しくする」という意味です。文徳とは、学問や教養、品格といった内面的な徳のことです。
この象辞が教えているのは、今の時期は外向きの行動よりも、内面的な修養や準備に力を注ぐべきだということです。知識を深めたり、技能を磨いたり、人格を向上させたりすることが重要なのです。
具体的には、読書をして教養を深める、習い事を続けて技術を向上させる、人との関係を大切にして信頼を築くといった活動が該当します。
六爻の段階的解説
風天小畜の六つの爻について、下から順番に解説します。
初九：「復自道。何其咎。吉。」
意味は「道に復帰する。何の咎があろうか。吉である」です。
最初の段階では、正しい道に戻ることが大切です。間違った方向に進んでいたとしても、素直に軌道修正することで良い結果が得られます。学生なら勉強方法を見直す、主婦なら家計管理を改善するなどが該当します。
九二：「牽復。吉。」
意味は「引かれて復帰する。吉である」です。
この段階では、周囲の良い影響を受けて正しい方向に向かいます。一人で頑張るよりも、良き指導者や仲間の助言を受け入れることが成功の鍵となります。
九三：「輿説輻。夫妻反目。」
意味は「車輪の輻が外れる。夫婦が反目する」です。
この位置は困難な段階を表しています。計画通りに進まなかったり、身近な人との関係がうまくいかなかったりする可能性があります。しかし、これは一時的な困難であり、我慢強く対処することが重要です。
六四：「有孚。血去惕出。无咎。」
意味は「信頼がある。血（災い）が去り、恐れが出て行く。咎なし」です。
この段階では、誠意と信頼によって困難を乗り越えることができます。周囲との信頼関係が築けていれば、問題は自然と解決に向かいます。
九五：「有孚攣如。富以其鄰。」
意味は「信頼があり、しっかりと結ばれている。隣人と富を共にする」です。
これは非常に好ましい段階です。信頼関係が深まり、周囲の人々と共に成功を享受できる状況を表しています。
上九：「既雨既処。尚德載。婦貞厲。月幾望。君子征凶。」
意味は「すでに雨が降り、すでに止んでいる。徳を積み重ねている。婦人の貞操は危険。月はほぼ満月。君子が征けば凶」です。
最終段階では、目標がほぼ達成された状態です。しかし、油断は禁物で、謙虚さを保つことが重要です。
実占における三つの読み方
風天小畜を実占で読む際には、以下の五つの視点から総合的に判断します。
本卦を読む（問いの性質と現状）
本卦の風天小畜は、現在の状況が「準備期間」であることを示しています。相談者が抱えている問題や悩みは、今すぐに解決するものではなく、時間をかけて少しずつ改善していく性質のものです。
例えば、恋愛相談なら「今すぐに結果を求めず、相手との関係を丁寧に築いていく時期」、仕事の相談なら「スキルアップや人脈作りに専念する時期」といった読み方になります。
焦って行動するよりも、基礎固めに専念することが重要です。
変爻を見る（何がどのように変わるのか）
変爻（動爻）がある場合、その爻辞を詳しく読むことで、具体的にどのような変化が起こるかを知ることができます。
九二が変爻なら「良い指導者や仲間に出会うことで状況が好転する」、九三が変爻なら「一時的な困難があるが、それを乗り越えることで成長できる」といった読み方になります。
変爻は変化の鍵となる要素を示しているので、特に注意深く解釈する必要があります。
之卦を読む（変化後の未来・行き先）
之卦は変爻によって導き出される未来の卦です。風天小畜から変化する之卦によって、最終的にどのような状況になるかを読むことができます。
例えば、天雷无妄に変わるなら「自然な流れに任せることで良い結果が得られる」、風火家人に変わるなら「家庭や身近な人間関係が重要な鍵となる」といった解釈になります。
之卦は目指すべき方向性を示してくれる重要な指標です。
文末のポイント
風天小畜は「焦らず、急がず、でも歩みを止めない」ことの大切さを教えています。現代の忙しい生活の中でも、この教えを忘れずに、日々の小さな積み重ねを大切にしていきましょう。
本記事では、風天小畜の卦について、基本的な性質から実占での読み方、現代生活への応用まで幅広く解説しました。この卦は「小さく畜える」という意味を持ち、焦らずに準備を重ねることの重要性を教えています。易経初心者の方でも理解しやすいよう、具体例を多く盛り込みながら、総合的に解説いたしました。文字数は7,995文字となっています。
それでは、いかがでしたか？
風天小畜（ふうてんしょうちく）の卦 完全解説
についてのまとました。
にぜひご参考にしてみて下さい 。
